発達する眼鏡イノチグラス開発秘話

イノチグラスの「innochi(イノチ)」は、「innovation(革新)× child development(子供の発達)」から生まれた言葉です。

眼鏡の可能性

目が疲れやすい、肩が疲れやすい、文字が読みにくい、外に出ると眩しいと感じる……。ここをご覧になっている皆さんは、“見え方=ビジョン”に関するなんらかのトラブルを抱えているかもしれません。でもそれは決してネガティブなことではなく、自分の人生をよりよくする絶好のチャンスであると僕は考えています。 目を酷使する現代生活では、絶えず目から入ってくる情報を適正化していく必要があります。その一助となるのがイノチグラスです。視力が良い悪いに関係なくかけられます。そういう意味ではイノチグラスは少し変わった眼鏡です。イノチグラスをかけたときに湧き出てくる感覚と知覚に、自分の可能性を開くヒントがぎっしりと詰まっています。“見え方”を通じて、自分とつながる。社会とつながる。この、眼鏡が持つ限りない可能性に気づかせてくれた子どもたちとの出会いについて少しお話しさせてください。

発達支援コーチになる

僕、灰谷 孝は大学を卒業した後、会社員としてドーナツ屋の店長になり(体を壊しました)、飛び込み営業、そして人事の仕事を経験しました。人事で心理学や産業カウンセリングの学びを深めるうちに、心と身体が切っても切り離せないものだということがわかり、現在の発達支援の足がかりとなる「ブレインジム=教育キネシオロジー」、学習困難を持つ子供のための身体プログラムのインストラクターになります。その後、約9カ月キャンピングカーで日本を一周しながら、個人セッションや講座を行い、多くの子供たちと出会うようになりました。2011年のことです。かつての僕は子どもが苦手でした。そんな自分が、多くのことを子どもたちに学ぶようになるのですから人生不思議なものです。 その中で出会った“原始反射を統合させる”という発達支援の考えを、常識的な技術や知識などだけでは通用しない、非常に重度のお子さんの相談を受ける中で深めました。これまでのやり方を手放し、子どもたちを信じ切る。ただその子と一緒にいて、やりたいこと、やりたくないことを尊重した上で、関わる大人こそが遊ぶことの重要性に気づいたことが、自分にとっての大きな分岐点になりました。

自閉症の子供たちから学んだこと

発達支援の活動を続ける中で、早い段階で子供たちが抱える目の問題にぶつかりました。一つに、両目で見にくい状態になっていることが挙げられます。例えば重度の自閉症があり言葉が出づらい子どもは、身体の筋肉を上手に動かすことができない場合がほとんどです。目を動かすような微細にコントロールされる筋肉ならなおさらです。本を読むことや、授業中に先生を見続けるのが困難なのはそのためです。もう一つの問題が、明るさのコントロールがしにくい目になっていること。例えばこんなケースがあって、セッションで一緒に遊んでいると、すぐパチンと電気を消してしまう子がいました。親御さんにとっては、ただのいたずらにしか思えないのですが、そのままにしておくと問題行動を起こさず楽しそうに遊んでいます。その子にとっては、電気の光が眩しすぎることが原因で不安衝動が強くなっていたわけです。見え方というのは人それぞれで、比べることができませんから、それが正常なのか異常なのか、はたまた眩しいのか暗いのか、子供たち自身もわかっていません。周りの大人たちが一番理解しづらいのが目の問題なのです。

だから眼鏡で発達する

子供たちは頭で考えて行動しているわけではありません。行動には必ず意味があり、無意識のうちに、その子が使いたい(使える)目の使い方をしています。ですから、視機能の発達を助けるといわれる“ビジョントレーニング”という方法だけでは、子供たちの目の問題を根本から解決することが難しいと感じました。まずは、光という“環境からの刺激”に対して対処していくことが先決です。正しい“見方”を教えるのではなく、一人一人が自分の“見え方”に気づき、発達させていくこと。それを日々の生活の中で可能にすることを目指し、光をコントロールする「発達する眼鏡」の開発へと行きつきました(眼鏡なら毎日かけられます)。子供たちに教えてもらった大切なことを、イノチグラスを通して大人や子ども、障害のあるなしに関わらず広く伝えていけたらと願っています。 支援を必要とする子供たちは、目から入る情報の影響が大きく苦しんでいますが、私たち大人も、目に見えない形で少なからず影響を受けています。イノチグラスのレンズは、独自のカラーで目から入る光の波長をベストな形に調整します。また、視力調整についても、“両眼視機能”といわれる両目をうまく使う機能の重要性に注目し(ここが調うと見え方が本当に変わります!)、前後左右、姿勢と全身のバランスを見ながら行う独自の方法で行います。イノチグラスをかけた瞬間のグッと地に足がつくような安心感と心地よさに、きっと驚いてもらえるはずです。